法然上人第九番霊場 西山国師十四番霊場

  • 奈良県葛城市當麻1263

  • 0745-48-2008(代)

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二上山に沈む夕日

2018/03/06 公開

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當麻寺のある奈良盆地。
いにしえの時代、飛鳥や藤原京に都があった時代、
人々は毎日夕日が沈む「二上山」を信仰の対象としていました。

奈良県と大阪府の県境に位置する二上山。
1万年以上前は火山であったこの山は、奈良盆地西側の山地の中で、北側の生駒山地、南側の金剛山地の山脈に挟まれる標高500mほどの小さな山であるが、2つの峰を有する双耳峰といわれる独特な形で存在感を発揮している。

砂漠に暮らすふたコブのラクダのような形をしていて、南側の少し低い峰を「雌岳」、北側の大きな峰を「雄岳」と呼ぶ。

太陽が真西に沈む春と秋の彼岸の頃、
いにしえの都であった飛鳥(現在の明日香村)・藤原京(現在の橿原市)から夕日を見ると、二上山を目指すかのように太陽が落ちていき、ちょうど雌岳と雄岳の間にすっぽりと収まって落日を迎える。

神聖なその光景から、いにしえの人々は山の向こうに死後の世界を見たのであろう。
山向こうの大阪府太子町には聖徳太子が葬られている。太子の御陵がある地には後に、叡福寺が建立された。
そのほかにも、推古天皇や小野妹子といった歴史で習う当時の有名人たちは皆 太子町に、すなわち都から見て二上山の向こう側に埋葬されている。
二上山はあの世の世界の象徴であった。
仏教では川の両岸をこの世とあの世に例えて呼び、
この世のことを此岸
あの世のことを彼岸
と呼ぶ。

西暦763年、中将姫によって當麻寺に當麻曼陀羅(X當麻曼荼羅)が出現すると、阿弥陀如来の西方極楽浄土と二上山・當麻寺の位置関係から、當麻寺は極楽浄土の聖地と崇拝されるようになった。

3月は春彼岸。
此岸から彼岸へと想いを馳せる時節である。
今年も多くの方が當麻寺奥院へと納骨に訪れる。

奈良県葛城市にある當麻寺奥院へは、
公共交通機関では、
近鉄南大阪線「当麻寺駅」が便利です。「当麻寺駅」から徒歩20分。

お車でお越しの際は、
大阪市内方面からは西名阪自動車道「柏原IC」
名古屋・奈良市内方面からは西名阪自動車道「香芝IC」
和歌山・関空方面からは南阪奈自動車道「葛城IC」
橋本・五條・橿原市内からは京奈和自動車道や大和高田バイパスが便利です。
参拝者専用無料駐車場をご利用下さい。
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