當麻曼陀羅 一幅
天平時代

當麻寺の本尊。観経浄土変相図のことで、天平宝字七年、中将姫が感得し蓮糸を染めて織り上げたという貴い物語が伝えられています。図相は西方極楽浄土の壮麗さを表わしたもので、浄土三部経の一つに観無量寿経に説かれた韋提希夫人の物語に阿弥陀十六想観と九品往生の姿を周縁三方に区画して展開し、中央にその時感得した極楽浄土の有様を現わしたもので、多くの人々に浄土信仰への道を開きました。

二十五菩薩来迎像
室町時代

私達を極楽浄土に迎えて下さる二十五菩薩の来迎の姿。
聖観世音菩薩像 平安時代
地蔵菩薩像 平安時代
阿弥陀三尊像 室町時代  
弥勒来迎像 室町時代
中将姫坐像 江戸時代

国宝
倶利伽羅龍蒔絵
くりからりゅうまきえ経箱
一合
平安時代

印度の高僧善無畏三蔵が唐僧恵果阿闍梨に伝え、阿闍梨はまた入唐求法の弘法大師に、更に大師弘仁十四年當麻寺参籠の砌り伝授したと伝える実に三国伝来の経箱です。蓋の中央に倶利伽羅龍、両脇に制多迦(せいたか)、矜伽羅(こんがら)のニ童子を研出蒔絵に表わされています。倶利伽羅不動尊影としては我が国最古のもので不動信仰史上貴重なものです。

重文
押出三尊佛
おしだしさんぞんぶつ
天平時代
舟型光背の銅板に三尊佛を表わしたもので、本尊は倚坐像、両脇侍は立像で、蓮の一茎が三本に分かれ、蓮華座の上に半肉で表わした天平時代に多い優秀な押出佛です。


中将姫絵伝 四幅
江戸時代
中将姫物語を大成した絵伝。


称讃浄土仏摂受経一巻
天平時代
光明皇后御発願一千巻のうちの一巻。


重文
法然上人行状絵伝
四十八巻

鎌倉時代

鎌倉時代の代表的な絵巻で、全長500メートル以上に及ぶ我が国最大の絵巻物です。この絵伝は、伏見、後伏見、後二条の三朝帝の勅願として製作されたもので、法然上人の一代記が記されています。編纂は舜昌法印。詞書は伏見、後伏見、後二条三帝の御宸翰、絵は土佐吉光。

重文
十界図屏風
室町時代
地獄、餓鬼、畜生、修羅、人間、天上、声聞、縁覚、菩薩、仏の十界を表わした屏風で我が国の代表的な十界図です。讃は伏見天皇御宸翰。


重文
撰擇本願念佛集
せんちゃくほんがん ねんぶつしゅう
(浄土宗宝)
鎌倉時代
法然上人が関白九条兼実公から懇望に応じて、建元九年六十六歳の時に、浄土宗の大意をまとめられたのがこの一冊で、奥書に「元久元年十一月二十八日書写了」と記されている。浄土宗にとっては貴重な宝物です。


浄土庭園

楼門(重要文化財)から西へ進みますと、石彫“くりから龍”を中心に現世を表現した渓流を右手に眺め、スロープをゆっくり上がっていくと浄土の世界が目前に広がります。阿弥陀如来像を中心に数多くの石仏が並び、阿弥陀仏の姿を写す極楽の池“宝池”があり、ニ上山を背景に當麻の自然を存分に取り入れた年中楽しんでいただける浄土庭園です。

[ぼたん園の由来]
奥院五十七代観誉察聞上人が、当院大方丈佛間(慶長十七年建立)の絵天井にぼたんの絵が画かれてあるのに由来して、庭園に数多くのぼたんを植樹し、佛前に御供したのが今日のぼたん園の始まりです。以来當麻寺山内にも植えられる様になり、今日の盛況を見るに及んでいます。




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